猫コロナウイルスとFIPウイルスはたいへん解釈が難しいウイルスです。この1ページをご覧いただいただけでは、誤解を招かないとも限りませんので、是非、「猫コロナウイルスについて」全ページに目を通していただきますようお願いいたします。 なお「FIPを発症していない抗体価の高い猫に、どこまで積極的に治療を行うか」及び「猫コロナウイルスに対するインターキャットやビムロン、各種サプリメントの有効性」については様々な意見があり、当サイトは、とくにその使用を皆さまに積極的に推奨するものではありません。 |
残念なことに、現在のところ、猫コロナウイルスへの感染も、FIPの発症も、完全に防ぐ方法はありません。ただ、猫コロナウイルスの性質や、FIP発症の傾向を知ることで、100%とはいえないまでも、猫をとりまく人間が、猫たちのために少しでもしてあげられることは、あるのではないでしょうか。
(※以下に挙げることは、既に多くのブリーダーさん方が、当然実践されていることだと思います。が、「我が家とコロナウイルス」の中でも書いたように、中には猫コロナウイルスについて、間違った認識をおもちのブリーダーさんもいらっしゃるようなので、たいへん僭越ながら、あえて書かせていただきますm(_ _)m)
一つには、抗体価の高い子を繁殖に使わないこと。抗体価が高い子にとっては、発情も出産も大きなストレスになります。また、子猫が生まれた後、ママ猫は子猫のすぐそばにいて世話をしているわけですから、子猫への感染の可能性が多いにあり、蔓延の一因になります。抗体価は猫の体調によっても変動するものですから、親猫候補の猫さん達の抗体価は、1度や2度だけではなく、定期的にチェックしていただきたいと思います。
親猫の抗体価が100以下(陰性判定)であることは理想ですが、猫コロナウイルスの性質を考えれば、だからといって、そのキャッテリーに、猫コロナウイルスが存在しないとはいえません。出産後も、排泄物をすぐに始末して周囲を除菌するなど衛生面に気を配り、子猫の栄養面にも配慮し、体内に入った猫コロナウイルスに打ち勝てるような、強い免疫力をもった丈夫な子猫を育てていただきたいと思います。
たまに、ウェブ上で「子猫は4週齢で隔離すれば、猫コロナウイルスの感染から守られる(=コロナウイルスフリーの子猫ができる)」という文言を目にすることがありますが、猫コロナウイルスの性質を考えると、ある獣医ウイルス学の専門家が書かれているように、「もちろん、これで100%完全ではなく...」という、可能性の問題だと思います。
※陰性判定の猫さんはいても、体内に猫コロナウイルスを持っていないことを立証できる猫さんはいません(その手段は、現状ありません)。単に陰性判定の猫を「コロナウイルスフリー」と呼ぶのか、真の意味で(猫コロナウイルスに全く感染していないという意味で)「コロナウイルスフリー」と呼ぶのか、両者を混同して表記している文章が数多く見られます。
また、“4週齢隔離説”??から派生して「猫コロナウイルスの感染から守る為に、生後4週齢の子猫をブリーダーさんから譲ってもらいましょう」という専門家の意見もありますが、ブリーダーの方々はこれをどう受け止められるでしょうか。私は、子猫育てには全くの無知ですが(;^-^A、猫コロナウイルスフリーの“可能性”と引き替えに、しっかり離乳もできていない生後30日にも満たない子を、あえてママ猫から隔離したり、新しい環境に移し、新しい飼い主が育てたりすることが、その子猫にとって本当によいことなのか、とても不安を感じます。
猫コロナウイルスや抗体価については、認知度の低さから、何かと誤解を招きやすい面もありますので、猫さんの繁殖をされる方達には、1.抗体価の高い子は繁殖に使わない、2.衛生と栄養に気を配って、免疫力の強い子猫を育てる、3.子猫を譲る方に、正しい猫コロナウイルスの知識を伝える。
猫が複数いるところ、猫コロナウイルスが必ず居るといわれます。が、だからこそ、蔓延を防ごうとするブリーダーさん方のご尽力が、大きくキャッテリーの環境を左右するのではないでしょうか。繁殖に携わっている方々は、当然、一般の猫飼い以上に、猫さんの病気についても詳しく、一頭一頭の健康・衛生管理に充分に気を配ってくださっているものと、つねに私達猫ママ猫パパは期待しているのです。
ペットショップには、とても多くの子猫や人間が集まります。その分、衛生面には、くれぐれも気を配っていただきたいです。
ペットショップから子猫をお迎えしようと考えている方は、何度かペットショップに通い、そのショップが衛生管理をどれだけきちんとしているか、是非、確認してみてくださいね。
スタッフは、1ニャンの世話をした後、毎回手を洗って(or消毒して)から、次の子のお世話をしていますか。トイレの中に、ウンチがそのまま転がっていませんか。食器など、毎回きちんと洗ったものを使っているようですか。違うキャッテリーからやってきた子猫たちを、一つのケージに入れてはいないですか。
私達がラピスを迎えたペットショップでは、お客さんは子猫に触る前に、必ず除菌ウエットティッシュを渡され、他のお客さんがあまり来ないような、お店の隅の“ふれあいコーナー??”のみで、抱っこすることができました。ラピを迎えると決まってからは、「一切他のお客さまには、触れさせません」と約束してくださいました。その点は、どこのショップでも、そうあってほしいと思います。
ただ、ラピスのタチの悪い猫腸コロナウイルスが、どこで根付いたのか。ブリーダー宅だったのか、ショップ内だったのか、それはわかりません。ラピスに運命を感じてしまった私達は、担当スタッフから軟便のことは聞かされていましたが、この子のお腹は絶対に私達が治してみせるという覚悟でお迎えをしました。が、本来、健康な子猫を選ぶ一番のポイントは、よいウンチが出ていることです(;^-^A。ショップで子猫を選ぶ際は、ウンチの状態を、きちんと確認してくださいね。
最近では、猫コロナウイルスの蔓延を防ぐべく、積極的に衛生管理に取り組むペットショップも、少しずつ増えてきているようで(お店にそういった宣言を張り出しているところもあるようです)、その傾向は、とても嬉しいことです。(その一方で、まだまだ環境の劣悪なショップも少なくありませんが(´Д`))
ペットショップの店長さんに、猫コロナウイルスについてお話しを伺えば、そのお店の姿勢が、より分かるでしょう。
避妊、去勢時の術前血液検査で、抗体価まで調べる病院もあるようですが、個人的には、この時期の猫さん達は、ヒートのストレスで(明らかにヒートの兆候が現れていなかったとしても)、抗体価は高く出がちなのではないかと思います。友人の猫さんも、術前検査でMAX6400の数値が出てしまいましたが、それを手術後数日してから知らされ(たいてい抗体価の結果が出るまでに数日かかります)、先生からは詳しい説明もなく「ヒートの影響だったのでしょう。とくに心配はないから、様子見して再検査しましょう」とだけ言われたそうです。それなら何故測ったのか、疑問です;;。
また、下痢・嘔吐・発熱などで受診をした際に、抗体価検査を受ける場合もあります。この場合には、当然獣医師が、FIPのことも念頭に入れての検査ということになると思いますが、いろいろな猫ブログでの受診記録や、これまで本館「Somalism***」の方にメールをくださった猫ママ猫パパさん方のお話を聞くと、どうも、抗体価検査や猫コロナウイルスについて、説明不足の先生が多い感が否めません。中途半端な説明をうけ、なまじ「コロナ」や「FIP」といった言葉だけが頭に残り、帰宅後「FIP」についてサラッと調べてみて、パニックを起こしてしまうケースも数多く見聞きしました。
また、FIPや猫コロナウイルスに大変お詳しい、こちらのブリーダーさんのブログにもあるように、診断の難しそうなケースに対して、安易にFIPを口にする獣医師が少なくないとの指摘もあります。
それから、私どもにいただいメールの中で、「愛猫の治療にビムロンを使ってほしいとかかりつけ病院に相談したら、ビムロンのことを知らなかった」と書かれている方もいます。経口インターフェロン「ビムロン」が認可されて2年半。いまだ、その存在さえ知らない先生がいらっしゃることは、意外でした。
獣医師の方々には、是非、新しい情報にも積極的に耳を傾けていただくと共に、特に、抗体価検査・猫コロナウイルス・FIPなど、獣医療従事者でないに私達には理解が難しいところですので、飼い主が過度の不安に陥ることのないよう、充分な説明をしていただきたいと思います。
ですので、愛猫に全く気になる症状のないママさんパパさんは、どうか、当サイトの猫コロナウイルス特集??をご覧いただいても、過度に心配なさらないでくださいね(ずいぶん勝手な言い方ですがm(_ _;)m)。かつての私達と同じように、愛猫の高い抗体価に心を砕いているママさんパパさんに、少しでもお役に立てればという気持ちで作成しています。
ただ、多くの猫ママ猫パパさんに、こういうウイルスが存在するということと、広い意味で、愛猫の健康管理には、ストレスの少ない生活と免疫力のアップが重要だということを知っていただければ幸いです。
猫コロナウイルスやFIPに限ったことではありませんが、今は、インターネットで多くの情報を得られる時代です。もし、愛猫にどこか健康上の不安があった時などは、主治医の説明をよく聞くこととはもちろんですが、それと併行して、インターネットや書籍などで自ら勉強することもできます。また、そこで得た知識をもって、獣医師と話をすれば、治療法についてもさらにつっこんだ話ができると思います。
時々、「○○ちゃんの具合が悪く、今日病院に行ってきたが、先生の説明された言葉がよくわからなかった」という日記を目にすることがあるのですが、何故、お家に帰ってきてから、メモとペンを用意して先生にお電話で伺わないのかなと思います。不安のあまり、“どうしていいかわからない”と綴られているママさんパパさんのお気持ちはよくわかります。でも、その不安な顔を、愛猫に見せたりしていませんか。猫さんは、敏感にママパパの顔色を読みます。その悲しげな表情が、さらに愛猫のストレスになっているかもしれません。
「どうしていいかわからない」と言っている間に、同じ病状の他の猫さん達が、どうやって回復したのか。多分、インターネットで検索すれば、同じ病気の子の闘病記はいくらでも見つかると思います。様々な専門家の病気の解説ページも、読むことができます。そうやって、是非、病気との闘いにそなえてください。とても厳しい言い方かもしれませんが、心配して落ち込んでる暇があったら、猫トイレの掃除を今まで以上に頻繁にしてください。食欲の落ちている愛猫のために、手作りご飯にも挑戦してみてください。気持ちを強く持って、愛猫に笑顔を見せてあげてください。
我が子を守るのは、ママパパにしかできません。
※以上4項目、分不相応な生意気なことを言いまして、本当に申し訳ありません。