FIP(猫伝染性腹膜炎)
猫コロナウイルスとFIPウイルスはたいへん解釈が難しいウイルスです。是非「猫コロナウイルスについて」全ページに目を通していただきますようお願いいたします。 また、インターキャットやビムロン、各種サプリメントの有効性については様々な意見があり、当サイトは、とくにその使用を皆さまに積極的に推奨するものではありません。 |
このページでは、FIP(猫伝染性腹膜炎)について、詳しく見ていきます。
FIPについては、いまだ解明されていない点もあり、それ故に誤解を招きやすい病気ですが、海外の最新の研究などを積極的に取り入れていらっしゃる専門家の記載、複数の開業獣医師のご意見、検査機関への直接の問い合わせなどを通じて、信憑性が高いと思われることを私達なりにまとめてみました。
| FIP(猫伝染性腹膜炎)とは |
猫コロナウイルス(FCoV)が、猫の体内で「猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)」に突然変異し、さらに、そこに免疫系の異常(ウイルスに対する猫自身のアレルギー反応)が起こると、発症すると考えられている。 |
| FIPの症状 | 初期に、元気や食欲の減退、体重減少、39度以上の慢性の発熱がみられる。 【ウェットタイプ】 【ドライタイプ】 |
| 猫コロナウイルス抗体価(抗体値)検査 |
分かりやすく言えば、その猫が猫コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる検査。(※ウイルスではなく抗体を調べる検査なので、ウイルス自体が終息していても、抗体が残っている場合も考えられ、厳密には「その猫が猫コロナウイルスに接触したことがあるかどうかを調べる検査」という方が正しい) 猫コロナウイルが猫の体内に入ると作られる「抗体」の量を調べる。 検査機関によって、最小測定値、最大測定値が異なるが、一番多く行われているエイミスやアイデックスラボラトリーズの検査では、最小測定値「100以下(100倍以下とも言う)」は陰性とされる。 なお、最大測定値に関しては、検査機関によって、6400、12800、25600、51200、102400などがある。例えば、最大値6400の検査機関で検査を受けた場合には、実態としての抗体価が6400倍であっても、100000倍であっても、同じ「6400」という判定になる。 抗体価検査の数値は一定ではなく、猫の体調やちょっとしたストレス等でも変動しやすい。一度100以下が出ても、測る時期によっては、それ以上になる場合もある。子猫の抗体価は特に変動しやすく、あまりあてにならないと言われる。 FIPの症状がない場合には、抗体価検査で高い数値が出ても、再検査で下がっていればまず心配はない。が、高い数値からなかなか下がらない、あるいは上昇し続けた時は、注意が必要。 |
| 抗体価とFIP判定 | (1)FIPの症状がない+抗体価が低い→現在FIP発症の心配はない 判断が難しいとされるのは以下のケース ※我が家のラピスの子猫時代の症状は(3)にあたります。発育状態もきわめて良好で、他の血液検査の数値に全く異常がなかったことから、軟便はFIPではなく、猫腸コロナウイルスによるものと診断されました。現在では、抗体価も陰性(100以下)に下がっています。 *2008年8月1日追記*従来、FIPは確定診断の難しい疾病でしたが、最新のPCRという検査法では、FIPを正確に診断できるようになりました。詳しくは「健康豆辞典:猫さんの最新医療2008 猫コロナウイルス・猫伝染性腹膜炎(FIP)」をご覧ください。 |
| FIPの治療 | 完治させるための有効治療は現在のところ発見されておらず、発病についてのメカニズムが解明されていないので、対症療法が主体となる。 (※獣医師によっては、インターキャットを通常の100倍投与するという治療法もあるようです) |
| FIPの予防 | 猫コロナウイルス自体への感染を完全に防ぐのは、非情に難しいとされる(>>「猫コロナウイルスの感染経路」) 猫コロナウイルスがFIPに突然変異しやすい条件として、ストレスの多い生育環境にあったり、猫白血病ウイルス感染症(FeLV)、猫免疫不全ウイルス感染症(FIV・いわゆる猫エイズ)に感染して免疫系のバランスが崩れた猫に発症しやすいといわれる。つまり、この二つを避けること=「完全室内飼いによってFeLVやFIVウイルスへの接触を防ぐ。快適な飼育環境を確立し、猫の自己免疫力を高める」ことが、FIP発症の予防となる。 |
以上がFIPという病気の概要です。
確かに、FIPは致死率の高い難治の病ではありますが、発症した子の中にも、生還した猫さんが皆無というわけではありません。今、FIPの治療を頑張っている子達が、1頭でも多く、元気を取り戻してくれますように...。
現在、米国ではワクチンが市販されていますが、その有効性はまだ十分に確立されていないようです。一日も早く、FIPが予防できる病気になる日を願ってやみません。
※「シャイニングムーン」という猫のサプリメント専門ショップの、初乳・プロポリスサプリメントで、FIPの症状が改善したという記載を、複数のサイトで見ましたので、参考までにこちらにURLをご紹介しておきます。
http://www.s-moon.com/
※「我が家とコロナウイルス」でも書きましたが、愛猫ラピスの猫腸コロナウイルス治療には、経口インターフェロン「ビムロン」がとても有効だったという実感があります。猫コロナウイルスに対する医学的な有効性の立証はなされていなくても、お友ニャンの中にもビムロンを使って、抗体価が確実に下がった子達が少なくありません。FIPと猫腸コロナウイルスでは、効き方もまた違うとは思いますが、一応書き添えておきます。
